ジャパンケーブルキャスト株式会社

CASE STUDY導入事例

JC-data導入事例ケーブルテレビ株式会社様

4 県 12 市町のお客様に寄り添った
きめ細かなデータ放送サービスを実現

課題
  • 配信エリア拡大に対応したシステムを検討する必要があった
  • 配信エリア拡大に伴い、システムの動作が重くなっていた
  • 配信地域のお客様から、コンテンツを充実してほしいとの要望があった
導入効果
  • 新システム導入により運用担当者の業務負担軽減に繋がった
  • リニューアル告知がデータ放送活用のきっかけとなり、利用者数が増えた
  • お客様の声を反映することで、新コンテンツに対する反響があった

導入背景・課題

「すべてのお客様に満足していただきたい」という想いから、ベンダーの検討を開始

取締役 統括部長 中沢 利樹男 氏
取締役 統括部長 中沢 利樹男 氏
ケーブルテレビ株式会社(以下同社)は、栃木県栃木市の本社を中心に、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県の北関東4県にまたがるエリアで、ケーブルテレビをメインに、インターネットや固定電話等の通信事業、スマートフォン販売、電力販売等、地域に密着したサービスを積極的に展開している。
同社の目指す姿について、取締役 統括部長 中沢 利樹男氏は「将来的にはケーブルテレビをはじめ、すべてのサービスをお客様にまとめて提供したい。お客様に『何かあれば当社に連絡すればよい』と感じていただけるよう、すべてのお客様の感動を生むようなサービスを展開していきたいと考えている」と語っている。
2012年からデータ放送サービスを導入し、気象情報や自治体情報、暮らしの情報等、様々なコンテンツを提供してきた同社だが、既存データ放送のリプレイス時期を迎えたこと、配信エリア拡大の時期も重なり、お客様へどこまでサービスができるか、配信エリア拡大に対応しているかを考え、ジャパンケーブルキャスト(以下JCC)を含めたベンダーの再検討に至ったという。

コンテンツ部 クロスメディア推進課 広報グループ 係長 白川 暢子 氏
コンテンツ部 クロスメディア推進課 広報グループ 係長 白川 暢子 氏
当時について中沢氏は「エリア拡大でデータ放送の動作が重くなっており、改善するのにも時間がかかっていた。『JC-data』はコンテンツをクラウド上で管理できることに加え、採用しているケーブルテレビ局も多く、全国のデータ放送のノウハウが蓄積されているので、JCCからいろいろな提案をしてもらえそうだった。また、JCCに当社からコンテンツの提案を行うことで、業界全体を盛り上げられそうだと思った」と語る。
さらに、コンテンツ部 クロスメディア推進課 広報グループ 係長 白川 暢子氏は「4県12市町のお客様からの『もっと情報を充実させてほしい』という要望を実現し、すべてのお客様に満足いただける良いサービスを提供するにあたり、一緒になって課題解決ができ、痒い所に手が届くのがJCCだと思い、採用に至った」と続けた。

導入の流れ

事前アンケートでお客様の求めるコンテンツを反映

データ放送リニューアルにあたり、同社は「次のシステムにはお客様が利用しているサービスを中心に入れていきたい」と考え、視聴者へデータ放送の使用頻度や希望コンテンツなどのアンケートを取り、日々の利用実態を調査した。その結果を踏まえ、新たにニュースやイベント、おでかけ情報等の地域情報コンテンツに力を入れていった。

定例ミーティングでの意識合わせにより、課題を1つずつ解決

コンテンツ部 クロスメディア推進課 課長 宇賀神 仁 氏
コンテンツ部 クロスメディア推進課 課長 宇賀神 仁 氏
同社のデータ放送では、4県にまたがる多くのコンテンツを扱うため、開発時も検討事項が非常に多かったという。そのため、同社とJCCは週に1度の定例ミーティングを行い、課題を1つ1つクリアにしていった。「定例ミーティングで課題を1つずつ整理しながら優先順位を決めることで、互いの意識のずれをなくし、方向性を合わせて進めていけた」とコンテンツ部 クロスメディア推進課 課長 宇賀神 仁氏は言う。

導入効果

新システム導入による日々の業務負担軽減へ

作業風景
作業風景
今回のリニューアルでは、当初の目的でもあった『サーバークラウド化』に加えて、視聴者の利用状況を把握する『アクセス解析機能』、さまざまな情報を自動でとりこみ配信する『自動連携システム』等の機能を導入したことにより、運用担当者の業務負担軽減にも繋がったとのこと。「JCCに決めた理由の1つはアクセス解析機能。お客様が何を使っているのかを検証するのに役立っている」と白川氏は述べた。

リニューアル告知がデータ放送活用のきっかけとなり、利用者数が増加

『JC-data』『JC-Smart』利用開始にあたり、同社は事前にデータ放送リニューアルに関するチラシを作成し、毎月1回発行の番組ガイド誌に組み込む他、日々の営業活動や定期的に訪問しているお客様へのアフターフォロー訪問の際に配布する等、積極的に広報活動を行った。「データ放送リニューアルの告知により、今までデータ放送を使っていなかった方々に『こんなのがあるんだ』という気づきを与えられた。利用者数も増えたと思う」と宇賀神氏は語った。

お客様の声を反映したことで、新コンテンツに関する反響も

サービス開始前に実施したアンケート結果をデータ放送に反映したことにより、サービス開始後に実施したアンケートでは、『見やすくなった』『新型コロナウイルスの情報を活用しています』『ゲームで遊んでいます』など、新コンテンツに関する意見も出てくるようになったという。「今回のリニューアルでお客様のご意見を聞き、必要のないコンテンツはやめ、必要なものを提供できたことがよかった」と白川氏は述べた。

今後の展望

『JC-Smart』のダウンロード数を増やし、会社や地元情報を知るきっかけづくりとしたい

『JC-data』『JC-Smart』
『JC-data』『JC-Smart』
『きゅーちゃんナビ』として新しくなった『JC-Smart』について、宇賀神氏は「当社ケーブルテレビ加入者ではない方でもダウンロードできるので、アプリを通して地元情報や当社を知るきっかけとしてほしい」と述べた。また、JCCが『JC-Smart』ダウンロード促進活動を支援していることを受け、白川氏は「今後はJCCと協力しつつ地元のイベントでアピールしていき、アプリダウンロード数を当社のデータ放送加入者数よりも増やしていきたい」と続けた。

『テレビ』を"見る"から"使う"ものとして活用したい

ケーブルテレビ株式会社の皆様
ケーブルテレビ株式会社の皆様
データ放送の今後の展望について、宇賀神氏は「現場で期待しているのはHybridcast※。ネットと連動することによって、買い物支援やタクシー送迎など、使い道がたくさんあると思う。地域貢献として『当社に電話をすれば何でも解決できる』から、『テレビを操作すれば解決できる』ところまでできればと思っている」と述べた。
また、JCCが2022年12月現在実施している、データ放送を介し、テレビ視聴環境がHybridcastやネット接続に対応しているか等を調査するアンケートキャンペーンへの参加について、白川氏は「今回行っているアンケートキャンペーンで、視聴者がどのくらいHybridcastを利用しているのかをまずは確認し、技術部門と協力しながら、お客様のインターネット接続環境を改善していきたい。今後テレビを見るだけではなく、使うものとして、まずは栃木市から全域に広げていきたい」と続けた。
JCCに期待することについて、宇賀神氏は「多くのケーブルテレビ局様に採用されているデータ放送なので、他ケーブルテレビ局様からの情報のフィードバックがあると参考になる。今後も一緒に開発をし、さらに連携ができればと思う」と述べた。

※Hybridcast:放送波の中にインターネット上のコンテンツの取得を指示する制御信号を組み込み、テレビ放送と、HTML5で記述されたWebコンテンツとの融合を可能にする次世代放送サービス。スマートフォンやタブレット端末と連携可能。『Hybridcast』は、日本放送協会(NHK)の登録商標。

INTERVIEW

取締役 統括部長 中沢 利樹男 様
コンテンツ部 クロスメディア推進課 課長 宇賀神 仁 様
コンテンツ部 クロスメディア推進課 広報グループ 係長 白川 暢子 様

PROFILE

ケーブルテレビ株式会社
栃木県栃木市樋ノ口町43-5
https://www.cc9.jp /

※2022年12月時点の情報です。